生殖器のしくみ|3/3

ハートの図生殖器のしくみ 3/3

内性器


ハートの図子宮頚部について

子宮頸部は膣内から精子が子宮内に入っていく通り道であり、月経血の排出口であり、産道としての赤ちゃんの通り道でもあります。 妊娠初期には小指も入らない小さい子宮口が分娩の時は最大10センチまで開き、赤ちゃんが出てくるわけです。 この変化は実にダイナミックです!

子宮頚管には粘液を作りだす細胞があります。 通常はこの粘液(頚管粘液)が濃く、ペトっとしていて細菌などが子宮内に侵入しにくくなっています。 子宮の入口に粘液のふたがついている感じです。 排卵が近くなるとこの粘液がホルモンの影響で「サラサラ」と薄くなり、精子が泳ぎやすくなります。 この時期にナプキンなどにサラサラとした無色透明の粘液が付着することがあります。 触ると10センチくらい糸を引きます。 この時期まさに排卵の時期で性交渉のタイミングとしては良い時期ですね。 排卵の時期の推測はいろいろな方法を駆使して総合的に判断しますが、子宮頚管からでてくるこのサラサラとした粘液もその判断材料の一つになっています。
クロミッドという排卵誘発剤がこの頚管粘液を減少させ、精子の侵入に影響を与える場合があります。

ハートの図子宮体部について

子宮体部は厚い筋肉で袋状の器官で、赤ちゃんが育つ場所です。
時期が来ると陣痛という自律的な子宮の収縮(子宮の筋肉は力を入れても収縮しません)がおきて赤ちゃんが娩出(うまれる)されます。 最初は鶏の卵くらいの大きさの子宮が最終的には3キロくらいの赤ちゃんが収まるくらいの大きさまで引き延ばされるんですね。 出産後は風船が縮むように急速に収縮してしまいます。このあたりも驚愕ですね!
子宮体部の内側の空間を「子宮内腔」とよび、「子宮内膜」という薄い膜がその表面を覆っています。 子宮の内側の膜(子宮内膜)は妊娠が成立しなかったら、排卵から約2週間で生理の時にはがれて月経血とともに排泄されます。

子宮内膜症とは

「子宮内膜症」という病気がありますが、これは「子宮内膜」が子宮の中だけではなく、卵巣表面、子宮の後ろ側、おなかの中などにも存在します。月経時に子宮の中だけでなく、卵巣表面などの子宮以外の部分でも同時多発的に出血が起こるために生理痛がひどくなります。腹腔内にひどい癒着を起こしてしまうという病気です。ひどくなると不妊症の原因の一つになります。

ハートの図卵管について

左右の卵管はそれぞれ5〜7cmほどの長さで、子宮から卵巣へのびてます。 卵管は細いところでは内径が1mm以下です。 卵管と卵巣は少し離れています。 卵管の先端はラッパのように開いていて卵管采と呼ばれています。卵管采は排卵した卵子をキャッチして卵管内に導きます。 癒着などで卵管采の可動性が悪かったり、卵管が完全に閉塞していると精子と卵子が出会えないので、不妊の原因となります。

ハートの図卵巣について

卵巣は親指の先端くらいの大きさで左右にあります。 卵巣から排卵という現象で卵子が放出されます。 また、卵巣からはエストロゲンやプロゲステロンなどの重要なホルモンが分泌されています。

卵巣には数百万の卵子が準備されていますが、女性が一生のうちで排卵する数は約400個くらいです。 卵子は活動が停止した状態で排卵されるのをじっと待っています。 排卵の時に放出される卵子は、排卵している女性がおかあさんのおなかの中にいるときに作られた卵子を排卵していっているわけです。 例えば40才のときに排卵している卵子は約40年前に作られた卵子なんですね。 妊娠する年齢が高くなるほど卵子の質が低下し、異常が生じている可能性が高くなります。 高齢出産では染色体や遺伝子の異常が生じやすくなるのはこのためです。