性器ヘルペス|1/2

性器ヘルペス 1/2

ここでは、「ヘルペスウイルス」による感染症、とくに、性感染症の範疇に入る「性器ヘルペス」について解説します。妊婦さんにも重要な病気です。

ヘルペスウイルスについて

ヘルペスウイルスはいくつか種類があり、ウイルスの名前や感染による症状も違います。
口唇ヘルペス、性器ヘルペスは「単純ヘルペスウイルス」による感染、水痘(みずぼうそう)や帯状疱疹は「水痘・帯状疱疹ウイルス」による感染が原因です。

口唇ヘルペスは1型、性器ヘルペスは2型といわれてきましたが、最近では性行為の多様化で逆の場合や混合感染も増えてきました。 口唇ヘルペスの感染率は非常に高く、症状は出ていなくても、20代〜30代で感染している人は約半数、年齢が高くなるにつれその感染率も高まり、60 代以上ではほとんどの人が感染しているという話もあります。口唇ヘルペスの名前は知らなくても、風邪を引いた時やストレスを感じた時、疲れている時に口の回りに違和感のある水ぶくれができるのは経験される方も多いと思います。これは性感染症ではありません。

性器ヘルペスとは

性器の表面の皮がただれた、口内炎の様な病変(潰瘍)やぶつぶつとした水ぶくれ(水疱性病変)をつくる感染症です。単純ヘルペスウイルスは性器から感染すると神経を伝わって神経節とよばれる所までいきそこでじっと潜んでいます(潜伏感染)。神経節でお休みをしているわけですね。何らかの刺激もしくは感染されている人の免疫力の低下などでウイルスが再び元気になり、神経を伝って再び皮膚や粘膜に病変を形成するといった特徴を持っています。この特徴はヘルペスウイルスすべてに共通しています。

初発、初感染、再発などについて

ヘルペスの症状(性器の潰瘍など)が出てくる時は初めて感染した時と、すでに潜伏感染していたウイルスが再活性化した時との2種類があります。
前者は病変が広範囲に広がり、症状も激烈ですが、後者は前者と比較して症状が軽いことが多いです。初めて症状が出てきた時を「初発」、初めて感染した時を「初感染」といいます。初発のあとに症状が度々繰り返すことは「再発」もしくは「回帰発症」とよんでます。ヘルペスウイルスの特徴ですね。

外陰部や陰茎に皮膚病変が見られなくても、女性は子宮頚管から、男性は尿道から単純ヘルペスウイルスが見つかることもあり、自分だけに症状があって、彼氏や彼女には症状がない!?ということもあります。また病変がとても小さくて医者でも気づきにくいこともあります。

性器ヘルペスの初発症状

性的接触の後2〜10日間の潜伏期間があります(感染した瞬間に症状がでるわけではありません)。
潜伏期間後にいきなり発症します。初発症状はひどいです・・・。
大陰唇や小陰唇から尿道の近く、肛門の近くに多数の水疱と潰瘍が発生します。かなりの激痛で、歩行困難、排尿困難をともないます。股のリンパ節(鼠径リンパ節)がむくむくと腫れたりもします。3週間くらいで良くなりますが、症状が出始めた時にタイミング良く抗ウイルス薬を投与すると1週間くらいで治ることもあります。