帝王切開術の具体的な方法|2/3

帝王切開術の具体的な方法 2/3

子宮切開

腹膜を開けると胎児を宿した大きな子宮の表面(前面)がどーんと見えます。
胎児を出すために子宮を切りますが、ほとんどの場合子宮は横に切ります。これを子宮下部横切開と呼んでいます。子宮はなすびや徳利をひっくり返した様な形をしていますが、子宮の筋層を横に切るというのは、なすびや徳利で例えると細くなった部分あたりを切ることになります。結構下の方です。このあたりが薄くて出血も少なく、傷も治りやすいのでね。

子宮の筋肉(子宮筋層)を切る前に、子宮の表面には漿膜といって子宮を包んでいる薄い膜がありますのでこれをまずハサミでちょきちょきと横に切り、その膜を子宮からある程度剥がして子宮筋層を切開して行きます。漿膜をはがす時は子宮の目の前にある膀胱を子宮から一部はがして下に押し下げてあげないといけません。そのままだと膀胱に傷が付いてしまうかもしれないからです。

筋層をメスでずばっと切るとその下にいるかわいいあかちゃんのお顔に傷を付けてしまうといけないので筋層を数ミリずつ(筋層は一般に5ミリ〜10ミリくらいの厚さがあります)慎重に切っていきます。子宮筋層を突破して羊水の入った袋(卵膜)が見えてくるとその中の胎児の頭、顔、髪の毛などが卵膜を通して透けて見えてきます。子宮の筋層がこの時点でまた2センチくらいの幅しか切っていないのでさらに両サイドへ数センチずつ切開創を広げます。

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胎児の娩出

さあ、こまでくればいよいよです。
卵膜をピンセットでつまんで破り(非常に薄い膜です)羊水を流出させます、子宮の中へ術者の手をがばっと入れて、胎児の頭(骨盤位ならおしりとか足)をつかんで子宮のそとへだし、子宮の底部(母体の胃のあたり)を押すと胎児がぷりっとでてきます。

両手で胎児を抱えて誕生!となります。

と、ここまで(皮膚を切開して赤ちゃんが出てくるまで)一般的に5分以内くらいです。前回帝切などで癒着がひどいときはもっと時間がかかってしまいます。
お顔を拭いて、臍帯を切断し担当の助産師さんへ渡します。出生時の決まった処置を施して、赤ちゃんとお母さんの感動の対面となります。

子宮切開、胎児娩出の図"width="600"

胎盤の娩出

胎児が出た後の子宮は大量に出血が始まってますのでのんびりしていられません。まず胎盤を取り出して子宮の収縮を促します。(子宮収縮剤で収縮させることも多いです)。子宮の中の卵膜の残りなどをきれいに掃除して、子宮筋層の切開創から出血が多いときには専用の器具で挟んで一時的な止血を行います。そうしないと子宮からの出血はあっという間に数百mlになりますからね。





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