帝王切開術の具体的な方法|1/3

帝王切開術の具体的な方法 1/3

帝切の流れは、麻酔→消毒→腹壁切開→子宮切開→胎児娩出→胎盤娩出→子宮筋の縫合→腹壁縫合となります。
おなかを開いているのを想像しながら読んでください。

麻酔

一般的には、胃のあたりから下の部分を麻酔する脊椎麻酔が行われます。
おなかは痛くないけれど意識はあるといった状態を作り出します。背中から細い針を使って専用の麻酔薬を注入します。意識がある方が術後の回復も早く、また最も大切な出生直後の母児対面を行うことができますからね。脊椎麻酔は麻酔薬の直接的な影響が胎児に及ばない利点もあります。
緊急状態の時はやむを得ず全身麻酔をかけます。全身麻酔は母体の意識がなくなりますが、胎児も眠ってしまうことがあります。
硬膜外麻酔という麻酔を脊椎麻酔と併用することもあります。硬膜外麻酔の際に留置したカテーテルによって術後の疼痛管理も可能です。

脊椎麻酔、硬膜外麻酔の図

消毒

脊椎麻酔がかかり手術台の上に仰向けに寝ていると、仰臥位低血圧症候群という急激な血圧低下が高率に発生するのでベッドを少し左に傾けるか、妊婦さんのお尻の右下にタオルを敷いたりして予防に心がけます。術者と助手は医療用のイソジンなどで両肘から先を何度も消毒し洗います。術者らは清潔なガウンを着て、妊婦さんのおなかの消毒などの準備がすむといよいよ手術開始です。

腹壁切開

腹壁切開(皮膚の切開)は縦と横があります。
従来、おなかを切るのは縦が一般的でしたが、最近は美容的な意味から横切開が主流だと思います。普通のパンツだと横切開の場合、傷が隠れてしまうからです。また縦よりも傷の痛みも少ないようです。

縦切開はどうしても傷が目立ちますが、前置胎盤などで子宮全摘術が必要となる場合などで手術野を広く取りたいときは縦切開の方が便利です。縦切開は、いざとなれば簡単に皮膚の切開部分を延長して、おなかをがばっと開くことができるからです。

帝王切開の横切開の図

メスで数ミリの厚さの皮膚を切るとその下には柔らかな皮下組織(脂肪組織ですね)があります。この皮下脂肪の厚さは非常に個人差があります。1センチ以内の人からハサミが埋まってしまうくらい厚い人まで・・・。皮下脂肪の下には腹直筋を包んでいる非常に丈夫な筋膜とよばれる膜があります。この膜を切ると真っ赤な腹直筋が見えてきます。腹直筋はおなかのど真ん中を2本平行して存在しており、2本の腹直筋の間を分けてはいると非常に薄い膜である腹膜が見えます。この膜を切ってやっとおなかの中の空間に入れます。





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