着床前診断

着床前診断

着床前診断とは

着床前診断は不妊治療で体外受精によって発生した初期胚の一部から遺伝的情報を診断することです。

受精卵の分裂と発育について復習しましょう。
精子と卵子が受精した受精卵は、一つが二つ、二つが四つ、四つが八つと倍々に分裂して増えてゆきます。 受精後5日後には胚盤胞と呼ばれる状態になります。

受精後分裂した直後の細胞一つ一つはその後あらゆる細胞に分別する能力(全能性)を有しています。 そのため、この時期の細胞を一つ取り出しても、残りの細胞は影響なく正常な発生を続けることができます。

胚盤胞あたりまでの細胞を数個採取して染色体異常の有無を診断します。
分裂した細胞が4個までは1個、8個では2個、胚盤胞では5から10個の初期胚の細胞を採取することが一般的です。

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着床前診断の適応について

海外ではダウン症などのいわゆるスクリーニング検査が行われていますが、日本においては倫理的な問題からこれは許されていません
現在は日本産科婦人科学会への実施審査の承認が必要となります。

承認された疾患はDuchenne型筋ジストロフィー、筋緊張性ジストロフィー、副腎白質ジストロフィー、ミトコンドリア遺伝子変異によるLeigh脳症、オルニチン、トランスカルバミラーゼ欠損症、ピルビン酸脱水素酵素欠損症、習慣流産の均衡型転座(相互転座、ロバートソン転座)保因者となっています。

着床前診断の方法

採取する細胞を含む受精卵の周囲に取り巻いている透明帯というものをまず切開する必要があります。
切開方法は非常に細かいガラスの針を使用して切開が行われていましたが、最近ではレーザー切開法が主流となっているようです。

切開後、これまた非常に細かい(先端が0.1ミリ以下)ガラス製の吸引管を使用して、必要とする細胞数を吸引、採取します。 採取後、染色体診断へ提出します。
染色体異常がないことを確認して胚移植を行います。




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