染色体異常|1/2

染色体異常 1/2

先天異常と染色体異常

先天異常と染色体異常、この二つはイコールではありません。
先天異常とは「出生する前から何らかの異常を持った状態」で以下のように沢山の原因があります。 染色体異常はその原因のひとつにすぎないんです。

・単一遺伝子病
・多因子性疾患 
・染色体異常
・胎芽病 
・胎児病 
・外因による胎児異常(薬などによるもの)

産科の外来で「赤ちゃんに先天異常はありませんか?」と聞かれることは多いです。
「大きな異常はなさそうです」とお答えしますが、「100%ですか?」と聞かれると「それはわかりません」とお答えをせざるを得ません。 実は超音波検査で分かる異常は限られています。 わかるのは大部分が形態的な異常、しかもかなり大きな異常ですね。 何を異常と取るのかによって違いはありますが、生まれた後にずいぶんたってから分かってくる異常もたくさんあります(精神発達の異常など)。
そうすると、ほんとは「大丈夫ですよ」とはいってはいけないのかもしれませんが、あまり厳密に「こんな異常があり得ます」などいうととても不安になりますよね。

皮膚の上から針を刺し、羊水を採取し検査する「羊水検査」ももちろん万能ではないんです。 これは先天異常をすべて検査しているのではありません。 ごく一部の異常を検出しているにすぎません。 「羊水検査では正常と言われたのに生まれて奇形が見つかった」という場合も十分にあり得ることです。

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染色体異常の種類

人間の設計図(染色体)は46本(23本×2)で構成されています。
人間をマンションの建設に例えてみます。
厳密にいうとうまく説明できないところや表現の不備があるかもしれませんが、ご勘弁を。

マンションの一棟を建設するのに、46枚の設計図が用意されている仮定します。

既に完成しているマンションを二棟とそれぞれの設計図があります。 この二つのマンションは土台、骨組み、内装、エレベーターの数、配管や配線の位置などは一緒ですが、外壁のデザインが一方はピンク(女性)でともう一方は青(男性)とします。 このマンションの設計図を半分に分けて、持ち寄り、合わせて新しい46枚の設計図をつくります。

さてこの新しくできた46枚の設計図をもとに新しいマンション建設が始まると仮定します(胎児が発生します)。 この設計図の根本的な部分が間違っていると建築許可がおりずにマンションの建設がはじまりません(受精しなかったり、受精しても胚の分割が進まず胎児の発生が始まりません)。 設計図の枚数が足りなかったり、多かったりすると予定通りのマンションを建てることができません(異常を持った胎児が発生します)。 マンションの基礎部分を決めている(土台)設計図がなかったり、壁の強度を決めている設計図がなかったりするとマンションを建設することが出来なくなります(人間の根幹を形作る部分に異常があると流産になる可能性があります)。

内装や廊下の幅をきめている部分の設計図の数が一枚くらい多くても予定とは違うかもしれませんが、マンション自体は立ち上がります(何らかの異常を持ったまま発育し、出生します)。 また、最後のページの枚数が多かったり少なかったりすると外壁の色や玄関を決めている部分に間違いが生じることもあります(外性器の異常などを引き起こします)。

設計図自体の枚数は正しくても、その内容に抜けているところがあったり、間違いがあったりするとこれまた予定とは違ってきますね。

染色体の異常は大きく数的異常構造異常に分けられます。
設計図にたとえで言うと、前者は設計図の枚数が足りなかったり、多かったりする異常です。
後者は設計図の枚数は同じでも内容に異常がある場合です。





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