胞状奇胎|1/3

胞状奇胎 1/3

ここでは、絨毛性疾患のひとつである、胞状奇胎について解説します。
胞状奇胎(ほうじょうきたい)はhydatidiform moleといい、私たちはモーレと呼んでます。

2011年7月絨毛性疾患の取り扱い規約が16年ぶりに改訂されました。
変更点の注目すべきところを以下に二つ書き出しました。このことはこのページ内で解説しております。
1。肉眼的に診断するのではなく組織学的に診断する
2。術後管理の期間の変更

胞状奇胎ってなに?

受精卵は着床後に絨毛組織を形成します。絨毛組織とは胎盤の構造のことです。
赤ちゃんが存在する子宮の内面と胎児の成分である胎盤の接する部分に存在する木の根っこのような構造物です。毛足の長い絨毯の表面に似ているので絨毛組織と呼ばれます。絨毛組織が水ぶくれ(嚢胞状変化)を起こし、ブドウが実っているかのように増殖したものを胞状奇胎といいます。異常妊娠になります。 最近は超音波検査で早期に発見されますが、以前はかなり悪化して発見されていたので「ぶどうっ子」と言われていました。

胞状奇胎の図

絨毛性疾患にはいくつか種類があり、大まかにはこんな感じです。もっと細かな難しい病態もありますが、それらの頻度は低いので省いていますよ。

・全胞状奇胎 complete hydatidiform mole (complete mole)
・部分胞状奇胎 partial hydatidiform mole (partial mole)
・絨毛癌 choriocarcinoma
・存続絨毛症 persistent trophoblastic disease
   (奇胎後hCG存続症、臨床的侵入奇胎、臨床的絨毛癌)

全胞状奇胎は全部が水ぶくれを起こしている状態で、部分胞状奇胎は正常と水ぶくれした2種類の絨毛が混在している状態です。部分胞状奇胎は胎児成分が存在することが多いですね。 絨毛癌は絨毛を形成している細胞が癌化して増殖したものです。非常に悪性度の高い病気です。 変な感じですが、絨毛構造があると絨毛癌とは言わないんです。
存続絨毛症は特殊な状態で、主に胞状奇胎治療後に発生することがある状態です。





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