赤ちゃんの血液型|1/2

赤ちゃんの血液型1/2

新生児の血液型について解説します。

抗原と抗体の話

血液型のことを詳しく理解するためには、抗原、抗体のことを理解する必要があります。これは血液型だけではなく、クラミジアや風疹などの検査、自己免疫性疾患の検査などでも重要となる免疫系の重要な概念になります。

自己と他者を区別するしくみとそれに対する反応が免疫系の大体のイメージです。 細胞は自己の証明として抗原といういわば印のようなものを細胞の表面に作り出しています。

抗原の数は一個や二個ではなく非常に沢山存在します。体の中では常にこの抗原に対してチェックが働き、自分以外のものが入り込んできていないかどうかをチェックしているわけですね。

一方抗体とは免疫グロブリンともいわれ、抗体を作り出す専門の細胞が作り出しています。抗原と抗体の関係は鍵と鍵穴の関係とも似ていて、抗原の構造にあった抗体というものが作られます。自己以外の抗原に対して抗体というものが作られ、抗体を介してさまざまな反応が引き起こされている訳です。

ウイルス感染の場合を例に挙げてみましょう。
ウイルスが体の中に侵入してくるとウイルスの抗原を他者と判断してすぐさまそれに対する反応が起きます。いろんなパターンの反応が起きますが、代表的なものが抗体の産生ですね。

つくられた抗体がウイルスなどの抗原を中和したり、次に同じウイルスが攻撃をしてきたときにいつでも対応できるように記憶として体中に抗体が残っていてくれる働きもしています。一度風疹にかかると基本的には二度とかからない(終生免疫)というのもこの免疫系が関係していますね。非常によくできた仕組みです!

血液型を決めているのが赤血球の表面に存在する抗原なんです。

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血液型とは?

赤血球という血液中で酸素を運搬している重要な細胞がありますが(血液が赤く見えるのはこの赤血球が沢山含まれているからですね)、赤血球の表面には沢山タイプの血液型を決定する抗原が存在します。

A型、B型などいわゆるABO式は有名で皆さんもご存じのはずです。もう少し有名なのがRh式の血液型です。そのほかマイナーなものをあげると他人と完全に一致する型が無いのではないか、というくらい多数の血液型抗原が存在すると言われています。

抗原にはその性質(抗原性)が強いものから弱いものまで程度があります。抗原性が強いということはそれだけ生体内での反応が強いということになります。いわば目立つ存在というわけです。

一般的な血液型の抗原は強いのでA型の人にB型の血液を輸血すると拒絶反応が起きてしまいます。逆に抗原性が弱い場合は生体での反応も弱く、異物として認識される抗原ではなく、無視されてしまうわけですね。

血液型自体はABO式とRh式以外に沢山ありますが、輸血の際の型あわせであまり問題とならないのは、他の血液型の抗原性が弱いものが多いからなんですね。

A型の抗原を持っている人がA型、B型の抗原を持っている人がB型、AB型はAB型の抗原ではなくA型の抗原とB型の抗原を持っています。またO型はいずれの抗原も持っていない人です。

もっと細かくいうとA型の人はA抗原を持っているだけではなく、血液中に抗B抗体(B抗原に対して影響を与える抗体という意味です)というものを持っています。そのためA型の人にB型の血液を輸血するとA型の人の血液中に存在する抗B抗体がすぐさま反応し、輸血で入ってきたB型の赤血球を攻撃し始めて拒絶反応がおきるというわけです。

一方Rh式の血液型もいくつか種類がありますが、抗原性が強いD抗原というものが存在するか(陽性)、存在しないか(陰性)で判定しています。(そのほかの型もあるのですが、抗原性が弱くて日常診療では問題とならないことが多いです)

日本人の血液型の分布

A:O:B:AB = 4:3:2:1

覚えやすいですね。AB型は10人に1人しかいないんですね。珍しいわけです。Rh式の血液型は日本人では99.5%が+(プラス)ですが、欧米では85%くらいしかプラスがいないそうです(15%がマイナスとなるわけですね)。





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