精子の形成
さていよいよ精子の形成です。
前ページで解説した減数分裂で精子は形成されます。
男の子がお母さんのおなかの中にいるころ、あかちゃんの精巣の中で作られた「原始生殖細胞(primordial germ cells)」は休止状態のまま男の子は出生します。
その後思春期(13~16歳)になり分化が再開してやや大きく成長した「精原細胞(spermtogonium)」となります。続いて「一次精母細胞(primary spermatocyte)」に分化し、第一減数分裂にはいります。
一次精母細胞は2個の「二次精母細胞(secondary spermatocyte)」となって第一減数分裂が終了します。
さらに第二減数分裂を行い4つの「精子細胞(spermatid)」を形成します。
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精子細胞はその後「精子完成」という分化を経て成熟精子へと変化してゆきます。
精子形成の全過程は約2ヶ月です。
思春期になるとすべてに精祖細胞が一気に分化して精母細胞に変わるのではなく、必要な分だけ分化していきます。
また、精祖細胞自体が体細胞分裂で新たな細胞を作り出すことができるために男性は一生涯「新しい」精子を作ることができるのです。
このことは女性の卵子の形成との大きな違いです。
丸い精子細胞はいわゆる細長い精子独特の形態へ変化します。
まず、精子細胞の細胞質がだんだん減り、精子の尾が発生します。
尾はどんどんのびてミトコンドリア鞘というミトコンドリアが集まったエンジンのような構造が作られます。
核の先端には卵子の透明帯と呼ばれるバリアを突破する酵素を含んだ「先体」という構造が形成されます。
泳ぎ回り、DNAを運搬するために特化した非常に特殊な形態をした細胞ですね。
性交時は一回の射精で3億個くらいの精子が腟内に送り込まれます。
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