精神疾患と妊娠

精神疾患と妊娠

精神疾患はうつ病や統合失調長、パニック障害、不安神経症など多岐にわたります。
ここでは分娩後(産褥期)に特有な「産褥精神障害」について解説します。治癒までに長期間が必要な疾患もありますが、治癒するものが多いのが特徴です

分娩後は何らかの精神障害になりやすいと言います。 比較的よくあるのは「マタニティブルーズ」と呼ばれる一時的な気分の落ち込みですね。 この他にも重症の精神障害もあり、中にはネグレクトや虐待へ発展することもあり、医療機関だけではなく行政機関の援助も必要となることもあります。 以下にいくつかご紹介します。

マタニティブルーズ

分娩後3〜10日くらいの時期に起こる一時的な精神的不安定状態をいいます。 軽い抑うつ感、涙もろさ、不安感、不眠などの症状がありますが、涙もろさは重要な症状ですね。 軽いものも入れると4人に1人くらいの頻度とも言われます。 特に治療は必要ないことが多く分娩後2週間ほどで症状が落ちつきます。

症状が2週間以上持続するときには以下のような「産後うつ病」も考える必要があります。 患者さんには一時的な情緒不安定状態で自然となおりますよと安心させることも重要です。

この症状が改善する前に退院してしまうことが多いので、念のため産後2〜3週間ころに再度外来受診をしていただき症状の確認をするのがよいでしょうね。

産後うつ病

マタニティブルーズが2週間を超えて持続する場合は産褥うつ病の可能性がでてきます。

症状としては、マタニティブルーズに似ていますが、より症状が強い傾向があります。 抑うつ気分、不眠、不安などまた自責の念(育児をうまく出来ないと思い込んだり、夫や親に申し訳ないという気持ちを持つことなど)や育児に対して恐怖などの訴えもあります。 重症となると育児も含めなにもできなくなることもあります。 さらに悪化するとうつ病の最も強い症状である自殺願望が出てくることも。。。 そのため、長期にわたる注意深い観察、監視が必要となります。

疑いがあるときのスクリーニングとして専用の問診票(エジンバラ産後うつ病質問票)が利用されます。 この問診票はスクリーニング検査であり、疑いが強ければ早急に精神科などの専門医へ紹介するべきでしょうね。
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非定型精神病

抑うつ気分や不眠、焦燥などの症状がではじめ、急に幻覚や妄想、錯乱などを起こしてくる状態です。 症状は一定せず変化しやすく、さらに進行すると興奮や攻撃性が出てきたりします。

統合失調症(旧精神病)に比べて症状が急速に悪化するという特徴があるようですが、話をちゃんと聞いたりすることができる(対人関係が保たれる)、治療に反応しやすいなどに違いがありいわゆる統合失調症と区別して「非定型精神病」と呼ばれています。数ヶ月の治療期間となるようですが、治癒すればもとの人格にもどります。

私が経験した患者さんもそうでした。
最初はうつ病なのかなと話を聞いていたのですが、元気がないというよりも不安やイライラが強く興奮気味で、取り除くことの出来ない被害妄想のようなものが出現してきて、この非定型精神病の診断となり精神科に緊急入院となり数ヶ月退院で来ませんでした。数日中に急速に症状が悪化していきましたね。興奮状態や妄想はあるのですが、ちゃんと目を見て話をしたり話を聞いたりと対人関係は最後まで可能でした。r




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