円靭帯痛

円靭帯痛

円靭帯とは

「靱帯」というと膝や肘のイメージが強いですね。 そのため「靱帯の痛みと妊娠と関係あるの?」と疑問に思う方も多いことでしょう。

子宮は骨盤の中にありますが、その骨盤にしっかりと子宮を固定しているのが靱帯です。 重要なものだけでも左右で8本の靱帯が子宮をがっちりと固定しています。 キャンプの時のテントの固定とかなり似ています。 テントの天井から固定用のロープをぴんと張り地面にペグで固定しますが、このロープを同じような役目をしているのが今回の話題の円靭帯です。

円靭帯は左右1本ずつあり、卵管の付け根近くの筋層から始まり、恥骨という骨盤の骨に終わっています。 途中、足の付け根の鼠径部を通過します。 円靭帯は小指の先ほどの太さで、断面はほぼ円形の靱帯です。

円靭帯痛の症状は?

非妊時の子宮は約60グラムといわれていますが、妊娠末期には肋骨に届くほど大きくなります。 もともと数センチくらいしかなかった円靭帯は子宮の発育とともにぐんぐん引き延ばされて、最終的には30センチほどになります。 特に妊娠15週くらいから25週くらいまでは急激に子宮のサイズが大きくなる時期です。

この時期に一致して、以下のような症状が出現します。

「下腹部痛」
「子宮の前の方の痛み」
「足の付け根の突っ張る感じ」
「体を動かしたときの下腹部の張ったような感じや痛み」


これらの症状は、切迫流産、切迫早産などが除外できれば「円靭帯痛」と診断されます。
「円靭帯痛」は、円靭帯自体が増大する子宮に引き延ばされる痛み、円靭帯のくっついている鼠径部(足の付け根)や恥骨を引っ張る痛み、母体の体の動きで子宮が揺れるときにどちらかの円靭帯が引き延ばされる痛み・・・なんですね。

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円靭帯痛の診断は?

妊娠20週前後に上記のような症状が不規則に出現し、子宮前面から鼠径部にかけて手で軽く押さえると痛みが増強し、内診や経膣超音波検査などで子宮頚部が短くなっていたり、開いてくる様子がなければ(切迫流早産が否定的)診断は簡単です。

円靭帯痛の治療は?

治療はありませんが、悪化させないためのアドバイスとして

・子宮が大きく揺れるような急激な体位変換をしない(ゆっくり動作することですね)
・痛みのある方を下にして横になる

基本的に生理的な範囲での痛みなので時期が過ぎるのを、もしくは痛みになれるのを待つことになります。 妊娠末期までこの痛みが続くことはほとんどありませんのでご安心を。

注意として!

円靭帯痛の存在を知るということは、闇雲に不安になることを防ぐ意味ではとても大切なことですが、素人判断は危険なところがあります。 この時期は妊娠期間としては比較的安定した時期になりますが、流・早産がないわけではありません。 現に円靭帯痛の疑いで、念のため経膣超音波検査を行ったら子宮口が開大していた、なんてことはあります。

「ああ、この痛みが円靭帯痛か」と思っても、素人判断せずに、かならず一度は診察を受けておいてください。





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