黄体機能不全

受精卵の着床にとても重要な時期である黄体期についてここでは解説してゆきます。

卵胞期に卵胞が発育→排卵→その後黄体期に黄体が形成され→それが維持される。この流れは、受精卵の着床と妊娠初期の維持にとても大切です。黄体期に何らかの異常があれば黄体機能不全となります。

黄体機能不全の診断として

1.高温期と低温期の温度差 0.3度以内
2.高温期持続期間 9日以内
3.子宮内膜の厚さ 8mm以内
4.プロゲステロン 10ng/ml未満


等が基準となります。
(診断基準を提示している研究者により日数や数値が結構違いますので、この基準はあくまで一例です)

黄体機能不全の診断は難しいのです。
月経周期毎に毎回同じ黄体機能であるとは言えないこと(調子の良いときもあれば、悪いときもある)や基礎体温の測定誤差などもあるので。一度だけ検査が異常が出たからといって、「黄体機能不全があり不妊症の原因となっている」とは断定できないと思います。


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基礎体温表での高温期のパターン

・黄体期正常型

低温期から急速に高温期へ移行し(立ち上がり)高温期と低温期のがはっきり区別ができて、平均14日間しっかりとキープされている

・黄体期へだらだら移行型

二相性ですが、低温期から高温期への立ち上がりがだらだらとしている

・高温期が安定しない型

高温期に低温期の体温が混ざっている

・高温期後半が低温期へ近づく型

高温期を維持できずに、後半で低温期へ近づく

・高温期が短い型

9日間にもみたない高温期間のとき

上の正常型以外のものは黄体機能不全の可能性があり、着床障害や着床後の妊娠継続ができない不育症などの原因となりえます。

治療として

1.不足している黄体ホルモンの補充(排卵後3日目くらいから黄体ホルモンを補充します。)
2.黄体を刺激して、黄体ホルモンを作らせる(排卵後にHCGを注射で数日間投与します。)
3.卵胞の発育を刺激して、正常な機能をもった黄体を作り出す。
(クロミッドなどの排卵誘発剤の使用)

などがあります。(具体的な治療は「不妊症の治療」で解説します)

また、高プロラクチン血症によるものと思われる黄体機能不全があるときは先に高プロラクチンを治療すべきですね。



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