癌の原因|1/2

癌の原因 1/2

癌という病気自体が感染症のように外から入り込んでくるものではありません。
元々持っている自分の身体の細胞が何らかの理由で変化を起こし、増殖に抑制がきかなくなった状態です。 より正確な表現をすると、細胞内の核内にある遺伝子が変化し細胞の働きや構造を変えてしまうということになります。 遺伝子を変化させてしまう原因が癌の原因となるわけです。

遺伝子に変化を起こす原因は体の外に由来するもの(外的因子)と体の内側に由来するもの(内的因子)があります。 外的因子としては喫煙、栄養、食事、肥満、放射線、化学物質、感染を起こす微生物などがあります。 内的因子としては、遺伝的要因、免疫状態、ホルモン状態などですね。

ここで注意して頂きたいことは、これらの原因が一つでもあると癌になるというわけではありません。 これらの原因に暴露されても癌にならない人は沢山います。 いろいろな要因が複雑に絡み合って癌として発病するんですね。

細胞分裂の過程で、正常の体の中でも増殖能力に異常がある細胞は常に作られているといいます。 しかし、おかしな細胞が発生してもそれを排除してくれる仕組みが体にあるため、癌はそんなに多く発生しません。 ところが、増殖能力を非常に強くする何らかの因子があったり、逆に免疫力を低下させる因子があると、それまで保たれていたバランスが崩れて癌が発生するという訳です。



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癌の原因の外的因子

人間は常にいろいろな外的因子に暴露されています。
ずいぶん昔から比較すると癌の発生率は増加しているといいます。 これは、沢山の化学物質の氾濫や生活習慣の変化が原因と考えられています。

食生活、生活環境、生活スタイルが欧米化して、癌の種類なども欧米型になってきています。 子宮頚癌は減少して、子宮体癌が増加していることや胃癌が減少して大腸癌が増加しているといった感じですね。

たばこを吸っていてもみんなが癌になる訳ではありませんが、原因の一つには上げられています。

子宮体癌や乳癌などはエストロゲンの存在がリスクファクターとなり得ます。 これらの癌は高エストロゲン状態があるとその発生などが促進されるといわれています(ホルモン依存性の腫瘍)。 長期間のエストロゲン剤のみの投与などは重要な外的因子となります。 肥満は内的因子とも外的因子ともいえますが、 若い頃からの肥満があると、慢性的な内分泌異常が高エストロゲン状態を引き起こし、子宮体癌や乳癌の発生や促進すると言われています。

チェルノブイリ原発事故で沢山の白血病患者が発生したことは有名ですね。 過度の放射線照射は細胞を変化させ、癌化させる作用があります。 有害なイメージの放射線ですが、実は癌の治療にも利用されています。 この辺は子宮頚癌の放射線治療の時に詳しく書きます。

化学物質も癌の原因となり得ます。 一般的には発癌物質といわれていますね。 発癌物質は細胞の中にしみこみ、細胞を変化させ癌化を促進します。

外的因子の重要で頻度の高い原因が感染性微生物ですね。 主にウイルスといわれる微生物がいろいろな癌の発生に関与していることがわかってきました。 B型肝炎ウイルスやC型肝炎ウイルスは肝臓に進入して、破壊と増殖を繰り返し、肝硬変から癌を発生させる力があります。 産婦人科的に特に重要なのが子宮頚癌や尖形コンジローマの原因となるヒトパピローマウイルスですね。 子宮頚癌患者の90%以上からこのヒトパピローマウイルスが検出されるといわれています。 このウイルスは性交渉により人から人へ伝搬してゆきます。





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