胚移植

胚移植

形態的な良好胚を子宮内に移植(もどし)しますが、受精して良好胚が多数できた場合は、何個もどすのかが問題となります。多数戻すことで妊娠率は上昇しますが、その分多胎妊娠の可能性も大幅に増加します。胚移植は受精卵3個までという規定がありますが、最近では多くて2個までしか胚移植を行わない方針の施設も多いようです。ほぼ完全な多胎妊娠回避のため、1個の胚を移植することをモットーとしているところもあります。より自然な方向ですね。 もちろん、何個胚を戻すかは患者さんの年齢や状況により変わりますので最終的には主治医と十分に話をした上で決定されることになります。

良好な胚が5個も6個もできたときは、未移植胚として残ることになります。
貴重な胚を捨てるのはとてももったいないので凍結して保存しておくことが技術的に可能となり、今では必須となってきました。そうすることで患者さんの経済的身体的な負担が軽減されるわけですね。

一般的には媒精から2〜3日後に4〜8細胞胚となった状態で子宮内に移植することになります。
IVF-ETを行う施設では同じような時期に胚移植を行う方が沢山いらっしゃいますので、胚の取り違えがないように何度も確認が行われます。

内診台にのり、子宮頸管粘液がじゃまをしないように十分に吸引、除去します。子宮収縮をおこさせないようにするために子宮頸部をつかむ鉗子は使用されません。 子宮を見やすくするために排尿をしばらく我慢していただき、助手がおなかの上から超音波検査のプローべを当てて待機しておきます。胚移植用のカテーテル(やわらかい素材でできたチューブ)に移植する胚を吸引して、超音波でカテーテルの先端を確認しながら優しくカテーテルを子宮内に挿入してゆきます。

カテーテルの先端が子宮の一番奥から1.5cmほどのところにそっと胚をおいてきます。胚移植は子宮内膜の環境をできるだけ乱さないように、少量の出血もおこさないように、優しく注意深く行われるものです。

胚移植後に安静は必ずしも必要がないという意見がありますが、普通は移植後30分くらいはベッド上で安静を指示されます。

ここまできてようやく、子宮内に受精卵がもどされました!
あとは約2週間後のお楽しみの妊娠反応といきたいところですが、ここで終わりではありません。IVF-ETにおいて重要な黄体の管理という課程が残っております。





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