排卵方法|1/3

排卵方法 1/3

IVF-ETの適応となったら、十分な説明を受けるか、セミナーなどお集団説明会を受け治療開始となります。
一般的に自然に行われている行為を人工的に行うのでたくさんのステップがあります。

妊娠成立までは以下のような経過となります。

1.排卵誘発、卵胞のチェック、hCG投与
2.採卵
3.採精子
4.媒精(ICSI)
5.受精卵培養
6.胚移植
7.黄体管理
8.妊娠判定

それぞれについて詳しく書いてみます。

排卵の方法について

さあ、スタートです!
妊娠成立のためにはまず卵子と精子を準備してあげる必要がありますね。
精子は簡単に体外に取り出すことができますが、経膣超音波以前は卵子を体外に出すのは簡単ではありませんでした。今は経膣超音波の発達で卵胞の大きさの確認と採卵が容易になっています。排卵誘発剤や培養液などいろいろな面でIVF-ETは進歩してきましたが、その中でも経膣超音波の発達は貢献度が高いんですね。

卵子は未熟な段階で採取してもその後の受精や卵割がうまくいきませんので卵胞の発育を十分に確認して採卵する必要があります。IVF-ETにおいて、採卵に至る前の卵胞の発育の段階は大きく分けて二つあります。
薬剤を使用しない自然排卵から採卵する方法排卵誘発剤を使用する調節卵巣刺激法です。
(後者は使用する薬剤によって沢山の方法があります)
IVF-ETで一般的なのは排卵誘発剤を使用して多数の卵子を採取する後者の方法です。
現在のIVF-ETの8割以上はこの方法で採卵が行われています。

自然な排卵周期では通常は1個の卵胞が発育して1個の卵子が排卵します。そのため、自然周期による採卵では1個の卵子しか採取できませんが、クロミフェンによる排卵だと1〜3個、hMGによる排卵だと3〜20個くらいの卵子を採取することができます。採卵した卵子がすべて受精するわけではないので数が多いとそれだけ妊娠の確率も上昇するというわけですね。

これまで、薬剤を使用して卵巣を刺激して発育する卵胞の数を増やす方法はcontrolled ovarian hyperstimulation(COH)と呼ばれてきました。これは調節卵巣”過剰”刺激法と訳され、強力な刺激を与えて排卵を行うものです。そのため、副作用もいろいろとみられます。

最近はできるだけ患者さんに対して、侵襲や副作用、経済的負担が少ない方法が試されるようにもなってきました。卵巣が正常反応を示す患者さん(normal responder)に対しては必要最小限の卵巣刺激を行いOHSSや多胎妊娠などの副作用を軽減もしくはなくすことが可能となります。そのような動きもあり、薬剤による卵巣刺激法のことをcontrolled ovarian stimulation(COS)、「調節卵巣刺激法」と呼ぶことが一般的となってきているようです。 できるだけ自然に近い方法をによるIVF-ETをfriendly ART(優しいIVF-ET)とも呼ばれます。

まずは、現時点では主流である、IVF-ETで一般的なCOSについてお話いたします。

一般的なCOSについて

IVF-ETの際のCOSは沢山の種類がありますが、そのほとんどはhMG製剤とGn-RH アゴニストを使用したものです(全体の80%以上がこの方法です)。hMG製剤はいくつかの種類があり、使用する薬剤の種類や投与期間などの投与方法は施設により違いがみられます。また施設間の違いだけでなく、患者さんの年齢や背景、不妊症の原因、刺激に対する反応性などでも変化してきます。

自然排卵は一つの卵子が排卵しますが(時に2個になり二卵性双胎となることも)、一つの卵子のために数十個の卵子が閉鎖した卵胞とともに消失しています。排卵前に閉鎖してしまう運命にある卵胞を強制的に発育させ多数の卵胞を成熟させ、採卵に持ってゆくのがhMG製剤を使用したCOSの原理です。





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