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子宮頚癌の進行期分類

癌の進行期分類

なぜ進行期分類が必要か

ある方が癌と診断されたとします。
この患者さんが気になることは沢山ありますが、いくつか列挙します。

「どのくらい広がっているのか?」
「転移はあるのか?(肺転移や脳転移など)」
「治療は何をするのか?(手術?、抗ガン剤?、放射線治療?)」
「どの程度の手術をすればよいのか?(胃を半分とるのか、全部とるのかなど)」
「どのくらいで退院できるのか?」
「後何年くらい生きられるのか?」

これらの質問に答えるためには癌がどのくらい広がっているのかを客観的に知る必要があります。 癌の広がりを客観的に表現するのが進行期分類です。 体中のいろいろなところに癌が発生しますが、それぞれに「進行期分類」というものが存在します。 一般的には進行期分類によって治療方針や予後が決まっています。 つまり同じ子宮頚癌でもより初期の段階とより進んだ段階では、行われる治療が違うんです。

進行期分類の表記

進行期分類は一般に段階で表現されます。
大分類として1段階から5段階くらいまでが使用されます。 「卵巣癌 III期」、「子宮体癌 ステージIV」などと表現します。 それぞれの段階がさらに細分化されるので全体で10段階くらいになるものもあります。 数字が大きくなるほどより進行した癌となります。

進行期分類は病院がかってに決めたのでは基準となりませんので、世界的に統一されたものである必要があります。 治療成績の文献や国際的な学会での発表の時に基準が同じでないと成績の比較などができなくなるからですね。 世界的に権威のある団体や会議で進行期分類を決定しています。

進行期分類は一度決まったら二度と変わらないものではなく、頻繁に改訂が行われています。 数年後との会議でそれまでの治療成績のデータを検討し、進行期分類をより細かく分けたりしています。

我が国の産婦人科領域では
FIGO(国際産婦人科連合)による国際臨床期分類
・UICC(国際対がん連合)によるTNM分類
を採用しています。
今回は子宮頚癌の進行期分類について解説します。 子宮頚癌の進み方により手術や放射線治療など治療法が違ってきます。

子宮頚癌進行期を決めるための検査

子宮頚癌は治療開始前にその進行期分類を決定します。
進行期を決定するためにはいろいろな検査を行う必要があります。
主なものを列挙します。

・内診や直腸診
・膣鏡診(クスコ診)
・狙い組織診
・コルポスコピー
・膀胱鏡
・直腸鏡
・尿路造影
・胚や骨のX線検査
・子宮頚部円錐切除術標本

その他の参考として
・CT
・MRI
・腫瘍マーカー検査
などがあります。

これらの検査を行い、子宮頚部の病変がどの位まで広がっているかを評価し、進行期を決定します。

子宮頚癌の進行期分類

子宮頚癌の進行期分類は大きく分けて、0期、I期、II期、III期、IV期の5つがあります。 さらにこれが細分化されます。

I期はIa期とIb期の二つに分かれます。
さらにそれぞれが、Ia1期とIa2期、Ib1期とIb2期に分かれますので、I期といっても4つもあることになります。 II期以降はそれぞれがIIa期とIIb期など二つに分けられます。IIIa期とIIIb期、IVa期とIVb期と続きます。 IVb期もっとも進行した状態となります。

0期癌は子宮頸部の上皮内の癌ーつまり子宮頚部の薄い皮の中にとどまった状態の癌です。
Ia期になると別名「微小浸潤癌」といわれます。
上皮内癌の状態から少しだけ癌が子宮頚部の中心に向かって浸潤した(潜り込んだ)状態になります。 この少しだけというのはほんの数ミリです。 顕微鏡レベルで判断される浸潤です。

1b期になるとさらに浸潤が広がしますが、まだ子宮頚部に限局した状態です。
II期になると癌組織が子宮頚部を超えて、周囲の膣や子宮頚部の周りを支えている靱帯などに浸潤した状態です。
III期になると癌組織がさらに広がります。
外陰部に近くあたりまで膣壁を広がり、また骨盤の骨に届くこともあります。

IVa期になるとお隣の臓器である膀胱や直腸の中にまで癌組織が食い込んで広がります。 IVb期は遠隔転移といって、肺や骨、頸部のリンパ節などに癌が転移した状態です。




 

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