パピローマウイルス|1/4

パピローマウイルス 1/4

ヒトパピローマウイルスについて

子宮頚癌は性交頻度、性交開始年齢、性交のパートナーの数などでその発生頻度が違うことから、癌の発生に何らかの媒介者の存在が予想されていました。
今ではその媒介者が「ヒトパピローマウイルス(human papillomavirus:HPV)」であることがわかっています。 子宮頚部のS-C junctionにこのウイルスが感染して、子宮頚部の表皮細胞の分裂秩序を乱して子宮頚癌を発生させます。

HPVはDNAウイルスで主に皮膚や粘膜に感染してイボや腫瘤の形成します。 その亜型は100種類以上が確認されています。 すべてのタイプが癌を発生させる訳ではありません。 タイプにより腫瘤が発生する場所や病気の名前も違ってきます。

皮膚の小さな傷などからウイルスが侵入して良性のイボを形成するタイプは1型や2型などです。 膣粘膜に感染して「尖形コンジローマ」という性病を発生させるタイプは6型や11型です。 子宮頚部に癌を発生させるものは16型、18型,31型,33型,52型,58型などです。



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HPVワクチンについて

☆子宮頸がんワクチンは何を予防するのでしょうか?
 子宮頸癌の主な原因となっているヒトパピローマウイルス(HPV)が子宮頸部の細胞に感染する前に感染をブロックする効果があります。
注意すべき点は既に感染が成立してしまったものを治療するワクチンではないということです。
あくまでも細胞に感染する前を予防するという点です。

ワクチンの中にはウイルスDNAを持たない人口のウイルス粒子が入っています。
この粒子の異物性に対して、投与された人体が抗体を形成します。(抗原抗体反応)
これが中和抗体となって、後に本物のHPVが体に侵入したときに攻撃を加えます。
つまり、HPVが体内に侵入しているがまだ子宮頸部の細胞に感染する前に、HPVがやっつけられます。 結果的に、HPVの感染を予防することになります。

この仕組みを理解すると、既に子宮頸部の細胞に感染したウイルスをやっつけることができないことがわかりやすいと思います。 子宮頸癌の原因ウイルスが16型、18型が多いのでこれらの感染が予防できれば、子宮頸癌の50〜70%を予防することが可能といわれています。


☆現在日本で接種可能なワクチンは?
 現在日本で接種可能な承認されたワクチンは「サーバリックス」のみです。
(2010年12月現在)
HPVは一種類ではなく、非常にたくさんの種類があります。
性器に感染するHPVは約30種類知られており、そのうち子宮頸癌に関与するものは15種類くらいといわれています。
子宮頸癌患者から最も多く検出されるのがHPVの16型というもので、次が18型です。
この2種の型が子宮頸癌の50%から70%を占めるといわれていてサーバリックスはこの2種の型のHPVの感染を予防します。

時期に日本でも承認されるであろう、「ガーダシル」というワクチンはこの2種の型のHPVに6型、11型のHPVの抗原を追加したものです。 6型、11型は主に尖圭コンジローマの原因ウイルスです。





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