子宮頚癌の手術療法
いろいろな子宮頚癌の手術療法
子宮頚癌に対する手術療法は以下のようなものがあります。
上から順により侵襲のある大きな手術になります。
・円錐切除術
・単純子宮全摘術
・広汎子宮全摘術
・骨盤内除臓術
円錐切除術
以前解説しましたが、子宮頚部の一部だけを切除するものです。
子宮を温存することができるので、その後妊娠、出産も可能となります。
手術時間は30分以内くらいです。
単純子宮全摘術
子宮頚部と子宮体部を切除するものです。
初期の子宮頚癌だけではなく、子宮筋腫や子宮腺筋症などの時も行われる手術で、産婦人科領域ではもっとも一般的な手術となります。
子宮だけを切除する手術であり、卵巣や卵管も同時に切除する場合は「単純子宮全摘術+両側付属器切除術」となります。
子宮頚癌で単純子宮全摘術を行う場合は通常よりはやや多めに膣壁も子宮頚部にくっつけて切除されることもあります。
手術時間は2時間以内くらいです。
広汎子宮全摘術
子宮頚癌の手術としては時間も長く侵襲も大きな手術で、メインとなる手術方法です。
子宮、卵巣、卵管のみならず子宮を支えている靱帯(基靭帯など)もまとめて切除する手術です。
骨盤奥深くまで手術を行いますので出血や合併症も多くなる傾向があります。
またリンパ節郭清といって癌の手術には欠かせない方法も併用されます。
広汎子宮全摘術はより進行した癌を対象に行われます。
子宮だけでなく癌が広がっていると想定される周辺の組織も一緒に切除してしまうという考え方です。
リンパ節は高率に癌が転移しやすい場所ですからね。
リンパ節郭清の時間などで変動がありますが、4〜5時間くらいかかることもある大手術です。
骨盤内除臓術
膀胱や直腸まで進行した癌に対して行われることがある手術方法です。
ここまで進行していると、放射線治療を選択されることも多く、あまり行われていない大手術です。
子宮や卵巣などはもとより、膀胱や直腸まで一塊に骨盤内の臓器を取り出すという手術です。
外科や泌尿器科とともに行う手術で10時間くらいかかることもあります。
進行期別の手術方法
日本では比較的早期であるI期やII期は手術療法が、進行したIII期やIV期は放射線療法が選択されることが多いですね。 欧米ではI期から積極的に放射線療法も行われています。
0期癌
挙児希望がなければ単純子宮全摘術が行われます。
状況により円錐切除術だけで外来管理を行ってゆくことも可能です。
逆に言うと円錐切除術でよいとなるのは非常に早い段階の癌だけということになります。
Ia1期癌
円錐切除術によって診断されます。
手術治療は基本的には0期癌と同じですが、十分注意した術後管理が必要となります。
子宮全摘術を行うときはやや拡大した手術になることも多いですね。
Ia2期癌
円錐切除術だけの手術でよいかどうかは意見が分かれるところです。
挙児希望が強い場合は円錐切除術だけで管理することもありますが、原則は広汎子宮全摘術となる段階ですね。
Ib期〜IIIa期癌
広汎子宮全摘術が基本的な手術になります。
欧米では放射線治療となることも多い段階ですね。
IIIb期〜IV期癌
放射線治療が選択されることが多いですが、状況によっては広汎子宮全摘術と骨盤除臓術が選択されることもあります。


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