頸癌検診結果
子宮がん検診の結果の解釈について
世界的に見ると子宮頚癌の結果の表記はいろいろとあるんです。
国際的に統一した結果表記が提案されていますが、現時点で日本では「日母分類」というのを使用しています。
日母分類によると、細胞診の結果はI、II、IIIa、IIIb、IV、Vの6段階表示となっています。(クラス分類ともいいます)
3番目だけがaとbの二つに分けられています。
子宮癌検診を受けると結果を伝えられますが、その解釈には注意すべき重要なことがあります。
「がん検診の結果はあくまで、細胞の形態などから子宮頚部の病変を推測しているのであって、確定診断ではない」ということです。
子宮頚部細胞診で癌細胞が大量に観察されれば「癌があります」とほぼ確定的ですが、それでも、癌がどの位広がっているかはさらに検査をしないと確定されません。
特に結果が、IIIaやIIIbの場合は「本当は子宮頚部にどのような病変が発生しているのか」ということは非常に不確定なものになります。
癌検診で「異常あり」だったからといって「癌がある!」と早合点しないようにしてくださいね。
※注意※
IIIaの結果がでて、組織診を行わずに子宮頚部を薬品や電気メスで焼灼するということを治療をして行っているところも未だにあります。
確かにこれをやると、多くの方がその後、癌検診で異常として引っかかりません。
微小な悪い細胞が焼かれて消滅したことになりますね。
じつはこの方法は感心できる治療法ではありません。
なぜかというと、IIIaでもコルポスコピーや組織検査で高度異形成や上皮内癌が見つかることもあります。
ろくに検査も行わずに子宮頸部の焼灼をやるとより重症の病変を見逃してしまう可能性があるからです。
「子宮癌検診で異常が出たから、子宮頚部を焼いときますよ。」
などといわれたときは、なぜ必要なのか、より詳しい検査は必要ないのかなどをしっかりと質問してみてください。
子宮癌検診結果とその対応について
日母分類で、IとIIは「異常なし」、IIIaとIIIbは「やや異常あり」、IVとVは「異常あり」と大まかに判断します。
細胞診でどんな病変が推測されているかを以下に書きます。
細胞診結果;I
Iは「正常所見」を推定しています。
細胞診結果;II
IIは「ほぼ正常。しかし、炎症などが存在する。」という意味です。
細胞診の結果通知にはコメント欄というものがあって、スクリーナーや医師からなんらかのコメントがつけてあります。
IIのときは何らかのコメント付いていることが多いですね。
必要に応じて再検査も勧められます。
細胞診結果;IIIa
IIIaは「正常から逸脱した細胞があり、軽度異形成から中等度異形成を推測する」といった感じになります。
この段階では次に段階の精密検査を受ける必要があります。
この段階になると一般の開業医やクリニックレベルから大きな総合病院の産婦人科へ紹介となることも多いですね。
前述したコルポスコピーで、もっとも異常が強いと思われる部位から「生検」を行います。
子宮頚部の生検を行い、組織学的に診断を下します。
IIIaの結果でもまれに高度異形成やCISが存在することがあるので(細胞診の過小評価)精密検査は是非とも必要です。
組織診の結果が軽度異形成の場合は経過観察が可能です。
軽度異形成の場合は自然治癒力で正常状態へ移行する可能性も高いと言われています。
しかしその中でも中等度異形成や高度異形成へ変化してゆくものもあるのでfollow upは重要です。
3〜6ヶ月毎にコルポスコピーや細胞診を定期的に行い、状態の悪化を早期発見することを目標とします。
ここでHPVのタイプを調べてハイリスク型HPV感染が陽性であればその後のfollow upの参考になります。
組織診の結果が中等度異形成の場合は以下の高度異形成やCISのように「円錐切除術」が必要となります。
細胞診結果;IIIbとIV
IIIbは「高度異形成が推測される。」
IVは「子宮頸部上皮内癌(CIS)が推測される。」
これらは基本的には生検後、円錐切除術が行われます。
場合によっては円錐切除術を行わずに、最初から子宮全摘術を行うこともあります。
円錐切除術には診断的な意味と治療的な意味があります。
細胞診結果;V
Vは「子宮頚部の浸潤癌が推測される。」
つまりある程度癌が進行している、と考えられるわけですね。
進行癌は進行期分類により治療法が決定されます。
この場合は円錐切除術ではなく子宮頚癌としての大きな手術や放射線治療、抗ガン剤による治療などが必要となります。


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