人工授精(AIH)1/2

AIHとは?

人工授精(intrauterine insemination:IUI)は人工的に精子を女性の生殖器内へ注入することです。
一般的には配偶者の精子を使用しAIH:Artificial Insemination with Husband's semen=配偶者間人工授精と呼ばれます。
何らかの理由で配偶者の精子が使用できない場合は配偶者以外の精子を使用することになります。
これはAID:Artificial Insemination with Donor's semen=非配偶者間人工授精と区別されています。
人における最初のAIHの成功例は約300年前になるそうです。

どんな利点があるの?

AIHは一般に子宮内に精子を注入しますが、この目的は卵子に到達する精子の数を少しでも増加させ妊娠率を向上させようというものです。精子を人工的に採取するので注入する前に精子の選別、洗浄、濃縮といったなんらかの処置を施すことと、卵子までの物理的な距離を縮めるという利点があります。
ただ、受精以後の過程は自然妊娠と何ら変わりはないので女性側に明らかな不妊原因がないということが前提となります。

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どんな場合にAIHを選択するの?

・精子や精液の量や質の異常
・射精や性交障害
・頚管粘液と精子の不適合
・機能性不妊
などのときにAIHが選択されます。

精子や精液の量や質の異常としての基準は施設により違いもあります。
例としては精子濃度が2000万個/ml未満の乏精子症、精子の運動率が50%未満の精子無力症、精液量が1ml未満の乏精液症などです。

射精や性交障害としては交通事故などによる脊髄の損傷、尿道の一部に穴が空いている尿道下裂、陰茎の変形やインポテンツなどがあります。頚管粘液と精子の不適合はフーナーテストや抗精子抗体の有無により判定されます。いわゆる頸管因子による不妊症はAIHの良い適用となります。 明らかな不妊症の原因が発見できず、かつ一般的なタイミング治療等を行っても妊娠が成立しない場合(機能性不妊)もAIHが行われます。

ただし、両側卵管閉塞や感染症が存在する場合はAIHは施行されません。
病原体などを子宮内から卵管、腹腔内へと広げてしまうかもしれないのです。クラミジアなどは治療を行っておく必要がありますね。





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